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「人間臨終図鑑Ⅰ~Ⅲ」 山田風太郎

2009年05月26日
原田宗典 武者小路実篤を朗読するの第2回目にも参加してきました。
この会の影響で、先日武者小路実篤の詩集を買ったのですが、これがとても良い詩集でした。

無車詩集 (愛蔵版詩集シリーズ)無車詩集 (愛蔵版詩集シリーズ)
(2006/02)
武者小路 実篤

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私は詩心がなくて、いくつか好きな詩もあるにはあったのですが、これまであまり詩というものに触れてきませんでした。しかし、武者小路実篤の詩は、そんな私にも良さがわかるシンプルなものが多いような気がします。
勢いにのって中原中也の詩集まで買ってしまいました。

山羊の歌 (愛蔵版詩集シリーズ)山羊の歌 (愛蔵版詩集シリーズ)
(1999/09)
中原 中也

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さて、その朗読会で、原田宗典さんに薦められた本がこれ。

人間臨終図巻〈1〉 (徳間文庫)人間臨終図巻〈1〉 (徳間文庫)
(2001/03)
山田 風太郎

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なんだかおどろおどろしいタイトルと表紙です。
この本、有名人が何歳で亡くなったのかが、年齢別に記されており、またその死にまつわるエピソードが紹介されています。
20代で亡くなった有名人はひと括りにされていますが、30歳以降は1歳ごとに分けられています。

これだけ聞くと、何だか悪趣味なように見えますよね?
でもこの本、なかなか面白いです。

例えば私は今35歳ですが、35歳で亡くなった有名人をピックアップすると、次のような人達の名前があります。

モーツァルト
鼠小僧次郎吉
孝明天皇
正岡子規
芥川龍之介
などなど・・・

芥川龍之介が35歳で亡くなっていたとは知りませんでした。


そこで、先ほどの中原中也なんかが気になって見てみました。
彼は30歳で亡くなったそうです。
少し引用します。

中原中也(1904~1937)
昭和11年11月、詩人中原中也は、満二歳になったばかりの長男文也を結核性脳膜炎で失ってから、悲しみのあまり精神の異常を呈すようになった。
葬式のとき彼は、赤ん坊の死体を抱いて離そうとしなかった。それ以後、その葬式についての近所の悪口、巡査の足音などの幻聴に悩まされたり、ラジオに向かってお辞儀したりした。12年早々、中也が屋根の上にしゃがみこんでいるのを見た友人は「これは本物だ」と断定し、中原の母や妻と相談して、千葉県にある精神病療養所にだまして連れて行った。
2月15日、彼は病院から勝手に帰宅した。彼にとって精神病院に入院させられたこと自体が打撃であった。彼はそのまま病院に帰らず、また長男の想い出の残る市ヶ谷の家に住むにたえず、鎌倉扇ケ谷の寿福寺境内に転居した。
その秋、彼は知らずして、
「おまえはもう静かな部屋に帰るがよい」
にはじまる最後の4行詩を書いた。
(中略)
10月23日、午前零時10分、息をひきとった。
臨終に立ち会えなかった友人の大岡昇平(28歳)は、棺の前で泣いた。
支那事変の凄まじい序曲の中に、国民は、のちに昭和前期の代表的詩人の評価を受けることになる詩人の死をほとんど知らなかった。




どうでしょう。
「死に方」というものは「生き方」と同じか、それ以上に重要なものだと思いますが、あまりに切ない中原中也の「死に方」には、胸が締め付けられます。
長男の死により精神に異常を来たした中也の晩年のエピソードは、とても他人事とは思えず、人間の命の儚さと尊さを思わずにはいられませんでした。


この第1巻は、15歳から55歳まで。
これを読んでいるビジネスパーソンの方々の現在の年齢は、ほとんどこの中に入るかと思います。
ご自分の年齢で亡くなった有名人と、その死のエピソードをご覧になってみてはどうでしょうか。
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