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現場のヒトたち

2009年06月20日
昨日、仕事帰りに、自宅最寄り駅の改札を出ると、消防車が10台以上集まっていました。

火事です。

燃えているのは、駅前の住宅密集地にある3階建の家。
道幅が狭く消防車が入れないため、四方の道路から接近できるところまで消防車が入っていき、少し離れたところからホースを引いて消火にあたっています。

自宅に向かう道が閉鎖されているので、私はしばらく様子を見ていくことにしました。

私は、Keep Out の黄色いテープが張られた一番前で見ていました。
時々火の手が上がります。家の前に張り巡らされた電線が、ショートして稲光のように光ります。
そして風向きが変わると、煙が流れてくるので、少し退避する必要があります。

私のそばに、燃えている家に隣接するアパートに住んでいる女性がいました。
彼女はお風呂に入っていたらしく、慌ててお風呂から飛び出し、体も拭かずにスウェットを着て、携帯電話だけ持って逃げてきたそうです。
知り合いに声を掛けられ状況を説明していますが、恐怖のためか少し震えています。
自分の家が燃えているかも知れないという極限状態の中で、何を持って逃げるかというのは、とっさのことだけだけに、その人の価値観が現れると思います。
私の母は常々、「火事になったら写真を持って逃げる」と言っていました。「何故なら写真は2度と手に入らないから」と。

「フジテレビ」と書いたカメラを持った男性が、不審者を見たという男性にインタビューをしていました。
地元の議員さんがスーツを着たまま現れ、Keep Out をくぐり抜けて消防士に話しかけたりしています。
第一発見者の女性は、その消防士に事情を聴かれています。
火災現場から逃げ出した車椅子の老人は、呆然としていましたが、介護の女性が駆けつけたところ、安堵の笑顔を見せました。

火災は2階から3階へと広がっており、2階はやや火の手が弱まってきました。
数十人の消防士たちは、道路から2階のベランダに梯子をかけ、さらにベランダから3階に梯子をかけて、3階に突入する準備をしています。
そして3階の窓を破り、中に入っていきました。
まさに命がけです。

私と同年代くらいの消防士たちが命をかけて働いている姿に私は胸をうたれました。
彼らにも最愛の家族がいるのだろうなあ、と。
あの、窓から突入していった消防士は、突入の前に何を思うのだろう。
そして無事に家に帰ったあと、既に寝てしまった子供の顔を、どんな気持ちで眺めるのだろう、と。
彼らが仕事に出かけるとき、妻や子供たちにどんな言葉をかけるのでしょう。
私の叔父は、幼い娘を亡くしたときに、人の命の儚さを感じ、「家族に会えるのはこれで最後かもしれない」と思いながら毎日家を出ていると言っていました。

人は、死を意識したときに、真の愛情を感じる

1階の扉が開き、負傷した消防士が肩を担がれて出てきました。
消防士たちは、野太い声を張り上げながら、消火活動を続けています。


遠回りして自宅に向かい、家の前の通りを歩いていると、私の帰りが遅いことを案じた長男が、向こうから全速力で走ってきました。そして私の足に抱きつきました。

私は家族を守りたいと、強く思いました。









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