スポンサーサイト

--年--月--日
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このエントリーを含むはてなブックマーク

新任法務担当者の育成

2009年09月29日
私は(ほぼ)一人法務なので、法務部門に配属された、特段の法務知識のない人材を育成する機会というのはないに等しいです。

しかし「(ほぼ)一人法務」とよく書いていることに気づいている方もいらっしゃるかと思いますが、部下はいます。
その部下は法務ではなく、総務や社内全体の業務の最適化(業務管理・業務改善)などを主な担当としています。私は総務の責任者も兼任しているので、彼女の上司ということになっています。
しかし彼女は法務の経験も知識もないため、法務に関する作業のうち簡単なものを頼むことはあっても、法務担当者としての判断を要するような業務は任せられません。
そのため「(ほぼ)一人法務」という言い方をいつもしているわけです。

以前私の部下であった女性は、今年の夏に退職したのですが、その女性は「総務」のみを担当していて、仕事に楽しみを見出せないまま終わってしまったようです。
現在私の部下である女性は、「業務管理・業務改善」のためのシステム作りを中心業務としていて、「総務」にはやはり魅力を感じていないようです。
ただよく口にするのは、「法務をやってみたい」という言葉です。

もちろんだからといって、「じゃあ法務担当になろうか」などというような無責任なことは言えないし、言う権限もありません。
彼女は単に、私の仕事を近くで見ていて「面白そう」と思い、私の仕事の話を聞いて「やってみたい」と感じているに過ぎないのではないかと思っています。

そんなことを随分前から言っているので、じゃあ「ビジネス実務法務検定3級」の勉強でもしてみたらどう?」なんてことを以前提案してみたことがあります。
法務の業務の一部を彼女にやってもらうことを念頭に、少し法律の勉強をしてもらおうと考えたのです。
それ以来彼女は、少しずつではありますが、テキストを読み進めているようです。


以前勤めていた大企業でも、新任の法務担当者にはビジネス実務法務検定3級の受験が推奨されていましたし、最低限の法律知識を得るには適した試験だと思います。
ただ、個人的に思うのは、「企業法務をやるには民法についてはもっと深い知識と理解が必須だ」ということです。
もちろん会社法や訴訟法、知財関連の法律など、会社の形態や規模によって必要となる法律知識は異なるのでしょうが、民法についてだけは、一度きっちり勉強をしておかないと、「伸びない」と考えています。
そうすると自然、OJTだけではそのような知識は身につかないので、個人的に勉強をしてもらう必要が出てきます。

そのような時に、どのような勉強方法を勧めるべきか、正直私にはわかりません。
そこでまずはウォーミングアップとして「ビジネス実務法務検定3級」の受験を勧めたりしているのですが、入口としては「あり」かもしれませんが、その後のことまで考えると、どうやって育成していくべきか頭を悩ませるところです。


ちなみに前職では3人、そのような担当者がいましたが、1人は立派に法務担当者としてやっていきましたが、1人は異動願いが受け入れられて異動し、1人は結婚してやめてしまいました。

「法律に関わる仕事をやるつもりのなかった法務担当者」の育成、皆さんはどうされていますか?



関連記事
スポンサーサイト
このエントリーを含むはてなブックマーク
Comment
No title
私も、民法(というより、民法を通じて得られる私法の考え方)を身につけないと、「伸びない」と思います。
ただその一方で、単に「勉強してね」ではなかなか動いてもらえないのも確かなので、
1.根拠について質問すること
2.法令上の根拠を指し示すこと
を通じて、まずは実務と法令が密接に結びついていることを実感してもらうのが大切なのかなー、と感じました。
思いつきなので実践しているわけではないのですが(笑)
kataさんどうもです。
うーん、相変わらずkataさんのお話はためになります。

確かに、直面している事実の法的根拠や性質を、質問や指摘することによって、「考えてもらう」「調べてもらう」ことが重要かも知れませんね。
そしてそのような行動を通して勉強してもらう、というのがいいような気がしてきました。

なるほどなるほど。

後輩が文学部出身でした。
初めまして。monmonといいます。

人材育成は、根気のいる仕事ですよね。hiroさんはほぼ一人法務とのことなので、なかなか時間を割けないところではあると思いますが、部下の方が成長すれば、hiroさんも楽になります。

少し長くなりますが、私の経験談を。

タイトルどおり後輩が文学部出身で、法律に関する知識がほとんどありませんでした。ちなみに、後輩の最初の質問は「六法って何ですか?」でした。

確かに基本書を読むなどの勉強はいずれ必要になりますが、このようなレベルの人に対して「内田貴を読め」と言ったところで、理解できずに挫折するのは明白です。

そこで、後輩に対しては、最初に秘密保持契約を題材として、契約の必要性と条文の意味を1つずつ説明し、関連のある法律の条文やガイドライン(この場合は営業秘密管理指針です)を逐一読ませました。

この段階で、部下の方が興味を向けるようでしたら、さらに突っ込んでいいと思います。私の後輩の場合、幸いなことに法務に興味を持ったようなので、秘密保持契約の案件だけを徹底的に任せ、基本の型を覚え込ませました。

そして、最後に、秘密保持契約の案文を一から作らせて、きちんと理解したかどうかを確認しました。ここまでやって初めて、後輩も法律そのものの勉強の必要性を理解したようです。
monmonさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

なるほど、秘密保持契約をきっかけに、実務と理論の橋渡しの必要性を感じてもらう、ということですね。
その後の広がりを考えると、確かに有効な方策ですね。

丁度いま、秘密保持の案件があるので、試してみようかな(笑)

私の場合は幸い、本人に前向きな気持ちがあるようなので、有形無形にサポートしていきたいと思っているところです。

ところでいわゆる会社法法務やコーポレート法務といわれる分野では、皆さんどうされているのかなあ・・・

ではでは。

管理者のみに表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。