スポンサーサイト

--年--月--日
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このエントリーを含むはてなブックマーク

内容証明郵便を相手が受け取ってくれないときどうするか。

2009年11月20日
企業法務を担当されている方であれば、配達証明付内容証明郵便を送った経験は1度や2度ではないかと思います。

しかし、相手がまっとうな企業であれば別として、登記簿上の本店では実際に事業活動を行っておらず、代表者の自宅に内容証明郵便を送りつける場合など、個人の住所や居所に送る場合には、相手が不在だったり、居留守を使われてしまう場合があります。
そのような場合、郵便屋さんは不在票をポストに入れ、保管期限が切れたら差出人に返送するという手続きをとります。

そして返送されてきた内容証明郵便を手に、「どうしたものか・・・」と頭を悩ませる企業法務担当者の方も多いのではないでしょうか。
特に内容証明郵便が、解除や相殺などの意思表示を内容とするようなものであれば、当該意思表示が相手方に到達したといえるのかどうかは、非常に重要な問題になってきます。

ご存知のとおり民法97条1項は、隔地者間の意思表示について、以下のように定めています。

隔地者に対する意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。



そして昭和36年4月20日最高裁判所判決によれば、「(相手方の)勢力範囲に入った」時点で「了知可能な状態におか」れたと考えられています。
すなわち郵便物がポストに入った時点で、到達したといえると考えられています。

しかし内容証明郵便は通常配達証明を付けるので、上述のとおり相手方が不在であればポストに不在票が入れられるだけです。
そうするとこの不在票をもって、「相手方に到達した」とは主張できないように思えます。


しかしご存知の方もまた多いかも知れませんが、下記のような判例があります。

本件内容証明郵便の内容である遺留分減殺の意思表示は、社会通念上、被上告人の了知可能な状態に置かれ、遅くとも留置期間が満了した時点で被上告人に到達したものと認めるのが相当である。



上記は平成10年06月11日最高裁判所判決からの引用です。

つまり、不在票に記載された保管期限満了をもって、「到達したものと認めるのが相当」と言っているのです。
これはありがたい判例です。
ただし、以下のような事情があることが前提とはなります。

不在配達通知書の記載により、小川弁護士から書留郵便(本件内容証明郵便)が送付されたことを知り、その内容が本件遺産分割に関するものではないかと推測していたというのであり、さらに、この間弁護士を訪れて遺留分減殺について説明を受けていた等の事情が存することを考慮すると、被上告人としては、本件内容証明郵便の内容が遺留分減殺の意思表示又は少なくともこれを含む遺産分割協議の申入れであることを十分に推知することができたというべきである。


※一部削除しています。

これらをまとめて考えると、相手方にあらかじめ電話・FAX・普通郵便・メールなどの方法で意思表示を行い、その記録を取っておいた上で内容証明郵便を送れば、例え保管期限満了を理由に返送されてきたとしても、遅くとも保管期限満了の時点で意思表示は到達した、と考えてよいのではないかと思います。

以上、相手方が内容証明郵便から逃げ回っている時に効果的な手法でした。






関連記事
スポンサーサイト
このエントリーを含むはてなブックマーク
Comment

管理者のみに表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。