スポンサーサイト

--年--月--日
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このエントリーを含むはてなブックマーク

社外取締役の独立性をどう保つか、という問題

2009年11月27日
ここのところ、独立役員や独立社外取締役なる言葉をよく耳にするようになりました。
これらは、現在の社外取締役というものの独立性をより高めることをイメージして議論されていることが多いようです。

先日、「ビジネス法務の部屋」さんでも以下のように、社外取締役の独立性の問題について触れられていました。

今朝(23日)の日経新聞一面では、経営コンサルティング会社の調査結果が紹介され、これによると平成21年8月末現在における東証一部上場会社のうち、社外取締役が在籍する全企業の約4割の取締役が大株主出身ということだそうであります。(取引銀行から派遣されている社外取締役を含めると過半数となります)また10月21日の同じコンサルティング会社による調査結果によると、社外取締役に就任されておられる方は著名人が多く、2社から5社程度兼務されている方も結構な比率でいらっしゃいます。



確かに私の知る限りにおいても、社外取締役は独立公正な視点で経営にもの申す、というより、大株主が「カネを出したからには口も出す」といった立場で経営に参画しているケースが多いように思います。
そして同じ理屈から、親会社の人間が子会社の社外取締役になってニラミを効かす、という図式が成り立っているようです。
ニラミを効かすという意味においては一見、そのような社外取締役の存在意義もあるかのように見えますが、これはあくまで大株主や親会社の不利益にならないようにニラミを効かしているに過ぎないのであって、株主・従業員・取引先・地域社会といった全てのステークホルダーに目配りした、独立公正な視点でニラミを効かせているわけではない点に注意が必要です。

ところで会社法において「社外取締役」は以下のように定義されています。

株式会社の取締役であって、当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役(株式会社の第三百六十三条第一項各号に掲げる取締役及び当該株式会社の業務を執行したその他の取締役をいう。以下同じ。)若しくは執行役又は支配人その他の使用人でなく、かつ、過去に当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役若しくは執行役又は支配人その他の使用人となったことがないものをいう。



つまり今後のトレンドとしては、上記社外取締役の定義について、社外取締役になれる人の基準を厳しくする方向に流れていくことが予想されるわけです。
例えば、大株主はダメ、取引先もダメ、そして簡単な抜け穴である経営者等の親族もダメ、という方向に向かっているようです。

個人的には委員会設置会社という、アメリカから輸入した制度下でこそ、社外取締役のプレゼンスは発揮できるのかなあ、と考えているのですが、従来どおりの監査役設置会社においても社外取締役の担うべき役割は大きく、その適格性は厳しくするべきだと思います。

ただ一点私が懸念しているのは、社外取締役の兼任を禁止すべきないしは兼任しないことが望ましいという論調が目立つことです。
しかし社外取締役が、一社からの報酬だけ(弁護士や公認会計士であれば本業からの収入もあるでしょうが)に依存するのであれば、会社としては報酬を上げなければ優秀な人材を確保できないでしょうし、社外取締役からしても経営陣に厳しいことを言いづらくなるのは自明の理でしょう。
そうすると、優秀な社外取締役を見つけ出すこともつなぎとめることも難しくなってしまうのではないでしょうか。
確かに4社も5社も兼任していると、取締役会に出席できなかったり、一つ一つの経営判断について意見を述べたりすることは難しくなるかもしれませんが、ある程度兼任を許さない限り、社外取締役を増やすべし、という方向に水をさすことになるのではないかと思います。

このあたりの問題はもう少し勉強してからまた考えてみたいと思います。







関連記事
スポンサーサイト
このエントリーを含むはてなブックマーク
Comment
No title
社外取締役の義務化については色々と議論を呼びそうですね。ただ、平成13年の書法改正以降、大会社は3名以上の監査役会に半数以上の社外監査役の導入を義務付けられましたが、どこの上場会社もそれなりに社外の人材を集めてきたわけです。社外取締役も設置が義務付けられたら、案外探してこれるんじゃないかなと楽観視しています(笑)
取締役と監査役では役割が全然違うわ!とお叱りを受けるかもしれませんが。ではまた。
No title
naruoさんこんにちは。

確かに「みつけてこい」と決まったらどこからかみつけてくるんでしょうね(笑)
でも会社法についていけていない社外監査役(高齢の弁護士)なんて方もいましたから、どこまで実効性があるのかは微妙ですよね。
社外取締役として優秀な方を、自社だけに、できるだけ低コストで引き止めるというのは、なかなか難しいのではないかと個人的には感じています。

ではでは。

管理者のみに表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。