スポンサーサイト

--年--月--日
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このエントリーを含むはてなブックマーク

「法務担当者のためのもう一度学ぶ民法(契約編)」 田路至弘

2011年06月09日
法務担当者のためのもう一度学ぶ民法(契約編)法務担当者のためのもう一度学ぶ民法(契約編)
(2009/09)
田路 至弘

商品詳細を見る


「いまさら紹介してどうすんの?」
という声が聞こえてきそうですが、「いいものはいい」ので、今さらと言われようがきっちり紹介させて頂きます。
田路先生の「民法再入門の本」です。

「企業法務について」の kata さんが、2年近く前のエントリーで、
"法務に配属されたら何をおいても最初に読むべき一冊"
と紹介されていたことをご記憶の方もいらっっしゃるかと思います。

そしてご記憶の方は奇特な方であると認定させて頂きたいのですが、「民法の入門書として最適な一冊選手権」暫定チャンピオンというエントリーで、やはり2年ほど前に私も、以下のように本書について少し触れていました。


「企業法務について」のkataさんを初め、数々の法務系ブロガーに絶賛されている、「法務担当者のためのもう一度学ぶ民法(契約編)」が鳴り物入りでどーんと現れたのですが、僕はまだ読んでいないので、残念ながらコメントできません。
   (中略)
(「民法概説」を)民法入門書のチャンピオンに認定したいところですが、上記「法務担当者のためのもう一度学ぶ民法(契約編)」の評判があまりによいので、そことの決着がつくまでは「暫定チャンピオン」ということにしておきます。
この戦いについては、いずれケリをつけたいと思います。



というわけで、2年越しでケリをつけるときがきました。
実はこの田路(とうじ)先生の本は発売当時(シャレではありません)、買っていたのですが、なかなか目を通す機会がありませんでした。
しかし今年に入ってからわが法務部門に2名の新人さんが加入したため、「ここらできっちり読んでおいて、本当によかったら新人さんにプレゼントしよう」と考えたわけです。

そして今回一読し、迷わずプレゼントすることに決定しました。
ただ、新人さんのうちの一人は他社での法務経験があり、本書も既に読んでいたということが発覚したので、他部署から異動してきた1名様に1冊プレゼントすることにしました。

ちなみにもはや今さらどうでもいいことですが、「民法の入門書として最適な一冊選手権」は、そもそも成立しないことが2年越しでわかりました。
この本は、「もう一度学ぶ」とタイトルにあることからもわかるように、決して単なる「入門書」ではありません。

表紙の食欲を増進させるようなオレンジ色。どことなく親しげな印象を与えるゴシック体のタイトル。そして図表や挿絵(P133の挿絵がシュール)などから、非常に手に取りやすい一冊という印象を受けます。
また、構成、文体、説明のどれをとっても非常にわかり易い。
しかし甘くみてはいけません。
この本に書かれている内容は、「一度民法を学んだ人」でないと、すんなり理解しながら読み進めることはできないのではないでしょうか。

もちろん、法務担当者のための民事訴訟対応マニュアル(このBlogの右端にいつも表示されています)を書かれた田路先生の本です。
わかり易さという点においては非常に工夫されています。
ですから「一度民法を学んだことのある人」にとっては、民法(商法も一部含みます)が契約や契約書においてどのように使われているのか、とてもよく理解できることと思います。

このあたりは目的がはっきりしていて、大学や資格試験予備校などである程度民法を学習した経験のある法務担当者が、知識を再確認したり、そのような知識を契約実務においてどのように活用するのかを知る、という点に砕身されたものと思います。


ということで、例によって目次を抜粋したいと思います。


第1章 企業法の体系と民法
第2章 契約締結前の法律関係(信義誠実の原則の問題)
第3章 契約の締結ー意思表示と代理(民法総則の問題)
第4章 契約の解釈(契約総論の問題)
第5章 債権の効力と消滅(債権総論の問題)
第6章 取引の終了
第7章 契約を巡る紛争解決(裁判と執行の問題)



このように、「契約の締結段階から契約が終了するまで」の一連の流れを通して、法務担当者が知っておくべき条文・裁判例・契約書作成の方法などをおさらいすることができる構成となっています。
換言すると、学校などで学んだアカデミックな知識と企業法務実務との架け橋として最適な一冊と言ってもいいのではないでしょうか。

各章とも、「設問→大きな話→小さな話」という流れが徹底されていて、また、必要な箇所で必要な条文が記載されています。
そして学説などには踏み込まず、裁判例をわかり易く採り上げるというスタイルが徹底されています。
記述のレベルも、「この程度の知識は持っておいてほしい」という意味でまさに「絶妙」です。


私の働いているところでは時間の都合から、「買ってあげるからきっちり読んでおいて」という方法になってしまいますが、できることなら、この本を使って研修をしたいものです。
必要に応じて口頭で補足していけば、この一冊でかなり充実した研修ができるのではないかと思います。


そのようなわけで、是非読んで頂きたいオススメの一冊です。

このエントリーを含むはてなブックマーク

会社法に関する本の定番

2011年05月02日
今にはじまったことではないのですが、「企業法務マンサバイバル」の tac さんなどから、

takujihashizume
ところで暴排といえば先日証券会社の約款でヘンな暴排条項見つけたのでいつかブログでネタにします。マル暴として高名なひろさんのご指導も賜りたく。


などと、反社会的勢力問題に関して「高名」な人であるかのように、すっかりおちょくられてしまっている私ですが、実は案外と会社法が好きだったりもします。
正確に言うと、「必要に迫られて調べたり対応したりしているうちにすっかり面白くなってしまった」というのが正しい表現のように思います。


過去にも何度か、会社法に関する渾身のエントリーを書いていて(渾身ではありますが、たいした内容ではありません)、それはそれで今でも訪問して下さる方の多いエントリーとなっています。
そして今回もまた、必要に迫られてGW返上で調べ物をしているわけです。

何を調べているかを現時点でここに書くことはできないのですが、いずれさりげなくまとめてUPしておきたいと思っています。
おそらく同様のことで頭を悩ませている方もいらっしゃるものと思いますので、何かのお役に立つのではないかと思っています。


さて、何を調べているかを書かないくせに、なぜ今ここに駄文を書いているかというと、会社法に関する書籍についてちょっと思うところなどを書いてみたくなったからです。

少し大きな本屋に行くと、「会社法○○」「○○会社法」といった分厚い本がたくさん並んでいて、どれを買えばいいのか悩んでしまうこともあるかも知れません。
私はそれらを全て読んだわけでもないので、ここで紹介させて頂くのは、本来であれば紹介するまでもない「定番」になってしまっていますが、まあいいではないですか。
所詮は素人の戯言ですので、「おいおい、それは違うぞ」とか「こっちの方がいいぞ」とか、色々なご意見もあるかと思いますが、そのようなときはコメント欄に優しくご意見下さい。

もちろん「この本、最高なんだよね」というご紹介など頂けると、大変嬉しいです。


さて、まずは会社法に関わる仕事をされている方であればたいてい持っているであろうこの一冊。
株式会社法 第3版株式会社法 第3版
(2009/12/21)
江頭 憲治郎

商品詳細を見る

私が最も好きな芸人さんは江頭2:50さんなのですが、それとこれとは何の関係もありません。
やはりいつも手許に置いておきたい一冊です。
900ページの大部で、会社に持って行ったり持って帰ったりするのはツライので、家と会社に一冊ずつ置いてあります。
そして何か疑問があるときにまず開く一冊です。
この本のことを「エガちゃん」と呼んでいる失礼な法務担当者の方は、一人や二人でないと思います。
それほど身近な一冊であるとも言えるでしょう(!?)

次にご紹介するのはこれ。
リーガルマインド会社法 第12版リーガルマインド会社法 第12版
(2009/11/30)
弥永 真生

商品詳細を見る

弥永先生ですね。
この一冊は、他の基本書などに当たってみて、「載ってないなあ・・・」などと呟きながら開いたとき、欲しかった情報がズバリ載っていたりする、不思議な一冊だと私は感じています。
しかもそのような情報はたいてい脚注に載っています。
試しにページをパラパラめくってみて下さい。
脚注のほうが本文よりも幅を利かせているページが目につくことも少なくありません。
そう厚い一冊でもないのですが、法律と会計の世界を自由に行き来される弥永先生の視点は、個人的にとても興味をもっているところです。


会社法入門 第12版会社法入門 第12版
(2009/12/12)
前田 庸

商品詳細を見る

この一冊も完全に定番だと思いますが、どんどん分厚くなっていく気がしています。気のせいでしょうか。


以上が「とりあえず調べる」というとき、私が最初にパラパラと目を通すお気に入りたちです。ほかにもいくつかありますが、これらに目を通すことでたいていの場合は「なるほどね」と気持ちが落ち着きます。
もちろん特定の分野に徹底して突っ込む必要があるときには、その分野の書籍に当たったり、さらにその書籍の参考文献に遡ったりということをしています。

「弁護士に相談した方が早くね?」という向きもあろうかと思いますが、どうしても自分で調べておく必要がある状況というものもあることは、何となくご理解頂けるのではないかと思います。
あえてここでは詳しく書きませんが。

さてさらに、当然といえば当然ですが、
会社法コンメンタール〈1〉総則・設立(1)会社法コンメンタール〈1〉総則・設立(1)
(2008/03)
江頭 憲治郎

商品詳細を見る

このシリーズはやはりとても頼りになります。
そりゃ、コンメンタールですから詳しいですよね。
とはいえ、シリーズを全部揃えていたら、いったいいくらかかるかわかりませんし、私は学者さんや弁護士ではないので、その必要もありません。
どうしても必要だったり、欲しい分野だけ買うことにしています。


そして今回買ったのがこの一冊。
会社法実務ハンドブック会社法実務ハンドブック
(2010/06)
高野 一郎

商品詳細を見る

分厚い・・・
1,400ページほどあります。
しかし今回の調べ物に関して、ここまで詳しく、しかもわかり易く書かれている書籍が他に見当たらなかったので、迷わず購入しました。
体重計で量ってみようと思っていてすっかり忘れていましたが、部屋にある鉄アレイと持ち比べてみたところ、どうも3.5キロくらいはありそうです。

この一冊、「実務ハンドブック」というだけあって、一般論に留まらず、具体的に実務上どう対応すべきかまで述べられているところがお役立ち。これから末永いお付き合いをさせて頂く一冊となりそうです。



さてさて、これらはどれも「通読」するような代物ではなく、よほど苦行が好きな方でない限り、企業法務担当者で通読される方は、まあまずいらっしゃらないのではないかと思います。
「では通読できて、会社法の全体像がわかるのはどんな本だ?」
と問われれば、以下のようなものをお薦めしたいと思います。
会社法要説会社法要説
(2010/12/20)
落合 誠一

商品詳細を見る

この落合先生の薄い一冊は200ページ程度しかありません。


さらには、
会社法 第2版 (LEGAL QUEST)会社法 第2版 (LEGAL QUEST)
(2011/03/25)
伊藤 靖史、大杉 謙一 他

商品詳細を見る

ご存知、伊藤先生と大杉先生の通称「リークエ」ですね。
この一冊を一気に読んでおけば、会社法の全体像をある程度の深さをもって知ることができるのではないかと思います。
ちなみに最近第2版が出ています。


「会社法を勉強したいけど、どれも難しそうだなあ・・・」と、1,200円くらいで「サルでもわかる」系の本を次から次に買われる方を何人か見てきましたが、やはり一度はある程度「骨のある一冊」をきっちり読んでおく必要があると思っています。
これはもちろん会社法に限ったことではないのですが、少なくとも会社法に関しては最後にご紹介した2冊あたりをお薦めしたいと思います。

あと、図表が好きな方であれば、
会社法マスター115講座会社法マスター115講座
(2009/04)
不明

商品詳細を見る

この一冊もいいかも知れません。
左ページが文章で、右ページが図表というスタイルが徹底されています。


--------------(6月4日追記)
本エントリーには Twitter でも多くのコメントを頂いたのですが、「この本を忘れちゃ困る!」といわんばかりの勢いで、いろいろな方からお薦め頂いたのが、この一冊。

アドバンス 新会社法アドバンス 新会社法
(2010/09)
長島大野常松法律事務所

商品詳細を見る


長島・大野・常松法律事務所の本だけあってとても実践的な内容なので、私もよく参考にさせて頂いています。
お値段は張りますが、手許にあると心強い一冊であることは間違いありません。
このエントリーを含むはてなブックマーク

「会社法務A2Z」1月号のご紹介

2011年01月07日
先日ご紹介した「Business Law Journal」2月号において、「Business Law Journal」「ビジネス法務」「会社法務A2Z」のいずれかを定期購読し、さらに商事法務メルマガで情報収集することを勧めていらっしゃる法務担当者の方がいらっしゃいました。

この法務担当者の方はいわゆる「一人法務」の方だったと記憶しているのですが、法務部門が少人数であればなおさら、「どうやって情報収集するか」ということが重要になるかと思います。
特に法改正や目新しい裁判例などについては、少なくとも、「そのようなことがあったな」ということが必要なときに”ピン”とくるような仕組みを作っておく必要があるでしょう。
少人数でやっているとどうしても、積極的に収集しない限りなかなか情報は集まりませんし、必要な情報を法務担当者が持っていないことは、会社の法的リスクを高めてしまうことになります。
そのような意味で、上記法務担当者のアドバイスはとても有益だと思います。


さて、その紹介されていた雑誌のひとつ。「会社法務A2Z」
前にも書いたことがある気がするのですが、これ、「エイトゥーズィー」と読むのが正解。私はずっと「エートゥーゼット」と、いかにも日本人らしい読み方をしていました。
編集部の方に聞いた情報なので間違いありません。「エイトゥーズィー」と読んで下さい。


今月の「会社法務A2Z」で興味深かったのは、「ビジネス法務の部屋」でおなじみの山口利昭弁護士による「企業法務の視点から見る不正調査の実状と課題」という記事。

ここでは、子会社が不正を働いた場合に親会社が負う責任と、そのような不正を防ぐための内部統制・内部監査のあり方について、非常にリアルな「不正調査の実状」が紹介され、また実践的な「不正調査の方法」が提案されています。


そもそも会社法上の内部統制システム構築義務の根拠とされる、以下の法令


会社法第362条4項6号
取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備

(法務省令)↓
会社法施行規則第100条1項5号
当該株式会社並びにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
※これは「法務省令で定める体制」の一つに過ぎません。念のため。



上記の法令からすると、内部統制システムを構築するにあたり、子会社をそのシステムに取り込む必要があるのは明白なのですが、そうはいっても別会社。
不正の疑いがある場合にこれを調査するにも、何かと障害が多いのが現状のようです。特に子会社のトップが不正に関与している疑いがある場合の調査の難しさが興味深いところです。
非常に面白い記事ですので、是非読んでみて下さい。


さて次に、「会社法務A2Z」1月号の29ページ。
ここは是非、ご覧頂きたい。
「法務分野における情報発信の新潮流」とのタイトルで、我らが「ITエンジニアのための『契約入門』」が紹介されています。
おかげ様で予想以上の売れ行きを記録した「ITエンジニアのための『契約入門』」ですが、しぶとくこのような場所に登場させて頂いたりしております。

第一法規編集部の皆さまにはこの場を借りてお礼申し上げます。


そのようなわけで、2011年最初のエントリーは、若干宣伝のにおいのするものとなってしまいましたが、本年も当ブログをご愛顧頂ければ幸いです。

このエントリーを含むはてなブックマーク

「法務のためのブックガイド 2010」―Business Law Journal 2月号より

2010年12月27日
BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2011年 02月号 [雑誌]BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2011年 02月号 [雑誌]
(2010/12/21)
不明

商品詳細を見る


法務担当者の仕事というのは調べものが多いことから、皆さん、本やWebなどを有効活用して情報を収集していらっしゃることかと思います。
しかし、単にそれに留まらず、「本が好きなのよね」という方も、法務担当者の方には非常に多いような気がするのですが、私の思い込みでしょうか。

さて、BUSINESS LAW JOURNAL の「法務のためのブックガイド」が1年振りに帰ってきました。
本が好き(?)な法務担当者にとっては、本当に楽しい企画です。
今年は法務担当者へのアンケートも実施されていたので、このBlogを読まれている方の中にも、アンケートに回答された方が多くいらっしゃるものと思います。

私もそのクチ。
アンケートの締切りを過ぎてしまったものの、「まだ受け付けてますよ!」という、編集部の方の温かいお言葉に励まされ、何とかアンケートに回答させて頂きました。
誌面を拝見していると、「おお、これは私の言葉ではないか」というものをいくつか見つけることができました。楽しいものです。


さて、今年のこの企画で秀逸だったのは、個別の法務担当者がお薦めする「個人的な関心分野」のコーナー。
例えばアビームコンサルティング株式会社の村中さんという方がお薦めしていらっしゃった、下記の本は法務担当者であれば、興味津々なのではないでしょうか(笑)

Wordのストレス解消読本 -Wordの「本当の」使い方教えます[2007/2003/2002対応]Wordのストレス解消読本 -Wordの「本当の」使い方教えます[2007/2003/2002対応]
(2010/02/06)
西上原 裕明

商品詳細を見る


先日twitter上で、法務担当者とは切っても切れない仲であるWordの「使えない話」で盛り上がったのですが、皆さんやはり「ストレス」を感じているのですね。
早速買ってみようと調べたところ、類書に以下のようなものもありました。

Wordアレルギー解消マニュアル―正しく使えば・楽しく使えるWordアレルギー解消マニュアル―正しく使えば・楽しく使える
(2009/07)
五十嵐 紀江

商品詳細を見る


法文書作成のためのMicrosoft Word2007法文書作成のためのMicrosoft Word2007
(2009/02)
高田 靖也

商品詳細を見る


前者はパラパラと眺めてみたところ、なかなか読みやすく「ストレス解消読本」とどちらを買おうか迷っています。
後者は「法文書」という切り口ですが、準備書面など弁護士向けの記載が多く見受けられました。


さてもう一冊、数人の方がお薦めしていらっしゃた以下の一冊。

英文契約書作成のキーポイント英文契約書作成のキーポイント
(2006/02)
中村 秀雄

商品詳細を見る



海外契約ドラフティングの基礎中の基礎として外せない本


と、「小売・流通業 法務担当者」の方がおっしゃっていますし、「企業法務マンサバイバル」のtacさんに至っては、


BLJでも多くの法務パーソンがオススメしていたとおり、持ってないとお話にならない感じ。


とおっしゃっています。

やはりそうですよね・・・
そのうち買おうと思っていたのですが、tacさんのような「信頼できる目利き」が薦める本はすぐに買うのが吉。
早速購入しました。

ほかにも、あんな本やこんな本、「これは確かにお薦めだよね」という本が多数紹介されていて興味は尽きません。
年末年始に読む本を選ぶ参考にしてみてはいかがでしょうか。

このエントリーを含むはてなブックマーク

知的財産法入門 ―小泉直樹

2010年12月10日
知的財産法入門 (岩波新書)知的財産法入門 (岩波新書)
(2010/09/18)
小泉 直樹

商品詳細を見る


この本は、「知的財産法入門」というタイトルが示すとおり、知的財産にまつわる法律全般の入門書として、非常にスグレモノだと思います。
非常に淡々と、しかしわかりやすく、知的財産に関係する法律や裁判例、それから現状についても教えてくれる一冊です。

「実は知財はさっぱりわからんのよね・・・」というような方にとっては、知的財産の世界の全体像をざっくり掴むのにお役立ちかと思います。
また、ある程度の知識を持っていらっしゃる方、例えば「消尽って何ですか?」と聞かれて「あぁ、それはね・・・」と冷静に答えられるような方にとっても、記憶の再確認や知識の整理に役立つのではないかと思います。


しかし逆にいえば、「主張しない本」でもあります。
「著者の考えを知りたいのだ」というような方は、間違いなく肩透かしをくらいます。
著者の小泉先生は、あくまで淡々と、かつニュートラルに、「知的財産法」について語られます。
ある意味当然のことですが、考えるのは読者の役目で、著者は、読者が考えるために必要となる最低限の知識を与えてくれるに過ぎません。

「教科書ではなく、「考えるときに使える本」を」

という編集長からのアドバイスがあったと、あとがきに書いてありましたが、まさにそのとおりに仕上がっています。
つまり、質の良い食材を与えられた読者が、自分自身で料理をすることに本書の意義があるのですね。

そしてここでさらに親切設計。
料理に「一味加えたい」と思う読者向けに、「文献案内」が巻末についています。これは、「さらに詳しいことをお知りになりたい方」向けのお薦め図書の紹介です。
それだけではなく、「参考文献」として非常に多数の書籍がきちんと一つ一つ丁寧に挙げられており、その中には裁判例も並べられています。
「文献案内」や「参考文献」でお薦めされている書籍は大部のものが多いので、「入門」からいきなりそっちに行くと挫折しそうですが、何はともあれ親切設計であることは間違いありません。
個人的な感覚としては、本書を読んだ後に知的財産管理技能検定3級あたりに進むと、スムーズに理解が促進されるのではないかと思います。


ところでちょうど先日読み終えたばかりの「インビジブル・エッジ」では、知的財産権、特に特許権や著作権の生まれた時代の海外事情が割と丁寧に書かれていました。
本書は日本においてそれらの権利がどのように取り入れられていったかの記述から始まっており、これまた興味深いところです。


「蔵版の免許」すなわち著作権について、「福澤屋諭吉」という屋号で出版業を営んでいた福澤は、無断出版行為対策を政府に訴えた経験がありました。



「福翁自伝」の中で、福澤諭吉さんが他人の書籍を複製しまくっていたことを述懐していただけに、少し興味深いところです。

最後に目次のうち大項目と中項目のみを抜粋しておきたいと思います。

はじめに
第1章 知的財産法のコンセプト
1 福澤諭吉と高橋是清
2 テクノロジー、ブランド、デザイン、エンタテインメントの法
3 国境を越える知的財産と各国の利害
第2章 保護されるものとされないもの
1 特許と営業秘密
2 ブランドとドメイン名
3 意匠、あるいは著作物としてのデザイン
4「個性的な表現」が必要な著作物
第3章 誰が権利を持っているのか
1 社員が発明した場合
2 ブランドが侵害された場合
3 デザインが無断コピーされた場合
4 著作物が生み出された場合
第4章 どのような場合に侵害となるのか
1 特許の心臓部分はどこか
2 紛らわしいブランド
3 デザインの類似
4 著作権の範囲はどこまでか
第5章 知的財産を活用する
1 テクノロジーの利用
2 ブランド名の使用
3 著作権のルール
終章 知的財産法をどう変えていくか
あとがき
文献案内
参考文献




このエントリーを含むはてなブックマーク
« Prev | HOME | Next »

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。